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自己中心性バイアス|具体例や対処法をわかりやすく解説

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この記事では「自己中心性バイアス」についてご紹介します。誰しも陥りがちなバイアスの一種なので、正しい知識を身につけてご自身を見直すきっかけにしてみてください。

自己中心性バイアスの概要と例

自己中心性バイアスとは、自分自身を中心に物事を考える傾向、認知バイアスです。自分目線の感情や考えなどを過大評価して、他者の視点や経験を過小評価することがあります。

つまり「自分本位で物事を捉えてしまう・考えてしまう」という傾向です。誰しも自分本位な部分はありますが、度が過ぎてしまうと他者との関係性が崩れてしまう可能性があります。

自己中心性バイアスの一例
・自分の気持ちや考えを他者も理解していると思い込む
・自分が嬉しいと感じることを他者も同様に嬉しいと思い込む
・自分の悩みや挫折経験を他人も同様に経験したことがあると思い込む

仕事のシーンなどでは「自分の時代は○○だった(だから、君たちも頑張れ)」といったようなシーンをよく見かけますよね。これも自己中心性バイアスに該当します。自分がそうならないように、正しい知識と向き合い方を身につけていきましょう。

自分の自己中心性バイアスとの向き合い方

ポイント1:認知バイアスの存在を知り、理解を深める

まずは、「認知バイアス」というものが存在することを認識しましょう。認知バイアスとは意思決定や思考において、経験、思い込み、先入観などの要因によって、合理的でない判断をしてしまう心理現象のことを指します。例えば大きな災害でも「自分は大丈夫」と思い込むことなども認知バイアスに該当します。また、自分の仮説を支持する都合のよい情報だけに着目するなども一例です。人間は無意識的にこういったバイアスに陥りやすいということを知ることが大切です。

ポイント2:自分の思考の癖や特徴を把握しておく

十人十色とよく言われますが、思考の癖や特徴も人それぞれです。したがって自分がどのような考えを持ちやすいのかを理解しておくことも大切です。例えば転職サービスで有名なミイダスが提供している世界初のバイアス無料診断ツール「バイアス診断ゲーム」などを使って、自分自身のバイアス特性に対する理解を深めておきましょう。

引用:バイアス診断ゲーム(株式会社ミイダス)

バイアスは仕事においても影響を及ぼすことがあるので、興味がある方はぜひ診断してみてください。

ポイント3:相手の意見や考えをまずは受容する

プライベートにおいては友人間や家族間、仕事においては上司や同僚、部下や後輩といったように多くの立場の中で生きています。自分の考えや意志を貫くことは大切ですが、それ故に相手の考えや思いを蔑ろにしないように気をつけましょう。相手が何を思っているのか、考えているのか、一旦それらを受容することができれば建設的なコミュニケーションの第一歩となるでしょう。

また、自分自身の意見や考えに対して批判的な目線や、懐疑的な目線を持つことができれば自己中心性バイアスを緩和することができると思います。

自己中心性バイアスが強い人との向き合い方

自分のバイアスについては自身で対処することができますが、自己中心性バイアスの傾向が強い他者との関わりが避けられないケースもあります。その場合の対処法について見てみましょう。

ポイント1:相手の意見や考えをまずは受容する

ここでもまずは相手のことを受容する姿勢が大切です。その人の意見や思いの背景にあるものを知ることで適切な対応が可能になります。無闇に相手を否定したり、蔑ろにしてしまうと関係性が崩れてしまう可能性が高いため、良い機会だと捉えてまずは受容してみましょう。

ポイント2:目的を明確化する

自己中心性バイアスが強い他者との関係において、相手の考えの背景が理解できたら議論の目的や目的に付随する目標を明確にしてみましょう。特に仕事のシーンでは有効な手段となります。最終的な目的地が明確になることで、原点に立ち返り、より良いコミュニケーションや意思決定ができるようになります。

ポイント3:事実情報を大切にする

自分自身の経験値や感覚は自己中心性バイアスに大きく寄与しています。したがって、事実情報(特に定量情報)などを集めて議論をすることで、バイアスの枠を超えてコミュニケーションが取れる可能性が高まります。

最後に

この記事では「自己中心性バイアス」について紹介しました。陥りやすいバイアスの一つとして認識し、自分を見直すきかっけにしていただければ幸いです。ただし、時には自分の意見や思いを貫くことも大切だと思うので、TPO【Time(時)、Place(場所)、Occasion(場合)】を弁えて自分をコントロールしていきましょう。

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