認知・意思決定・行動

カラーバス効果|詳細や活用例をわかりやすく解説

認知・意思決定・行動

認知や意思決定に役立つカラーバス効果をご存知でしょうか。この心理現象は日常の中で感じることが多く、仕事やプライベートにおける認知や意思決定にも影響を及ぼしています。人生の中で幅広く活用できるものなので、ぜひ理解を深めてみてください。

カラーバス効果の概要と具体例

カラーバス効果とは、特定の色を意識するとそれ以降はその色に関連する情報が自然と目に留まりやすくなる心理現象のことを指しています。たとえば、朝の占いで「今日のラッキーカラーは青色」と言われると、普段と比べて青色のものに意識が向いてしまうことなどはわかりやすい例です。もちろん色以外でもこのカラーバス効果は作用しています。いくつか具体例を記載します。

カラーバス効果の具体例

・英語学習の意欲が高いとき、街中の英単語やフレーズがよく目に付く
・引越しをしたいと思っていると、物件情報や不動産がよく目に入る
・健康に意識し始めると、ジムや健康食品の情報に目が止まる
・車が欲しいと思い始めると、道ゆく車が気になってしまう
・転職を意識し始めると、気になっている企業の情報がやたら入ってくる
・異なる部署への異動が決まった後に、その仕事に関連する情報に目が止まる

皆さんもご経験があるのではないでしょうか。私の友人は数年前にめでたく双子を授かったのですが、双子と分かった瞬間から街中で双子を見かけては「世の中にはこんなにも双子がいたのか」と驚いたと言っていました。これもカラーバス効果に該当しますね。

カラーバス効果は自分の意識を集中させることで、必要な情報に自然とアクセスできるようになると言っても過言ではないでしょう。この効果を上手に活用すれば、自己実現や仕事で成果をあげるなど、様々な場面で役立てることができます。

次はカラーバス効果の活用例を見てみましょう。

カラーバス効果の活用例

活用の幅が広いカラーバス効果の活用例をビジネスシーンやプライベートに分けて解説します。

ビジネスシーン1:情報収集や取捨選択

前述のように、カラーバス効果による情報収集はビジネスシーンでも役に立つでしょう。初期配属や人事異動により新しく取り組む仕事が明確になった際や、役職が上がってマネジメントを任せられる立場になった際などは新しい知識を得る必要があります。自分の仕事内容や役職をより意識することで、必要な情報に目が止まりやすくなり、その中で自分に必要な情報を取捨選択していくと良いでしょう。

ビジネスシーン2:新しいアイディアの発想

新規事業の立ち上げや、これまでに例のない企画など、現状を打破するための打ち手を考えなければならないシーンはビジネスの中で溢れています。最初から革新的なアイディアが発想できれば苦労はしませんが、なかなか難しいのも事実です。そういったときは、カラーバス効果を意識しながら、他者事例や時事ネタ、トレンドニュースなどを活用し、新しい発想に繋げていくことが良いでしょう。

ビジネスシーン3:広告や宣伝による興味喚起

カラーバス効果は、広告戦略にも有効です。たとえば新商品のキャンペーンを実施する際に、一貫してブランドカラーを使用することで、その色を目にするたびに商品を思い出すようになります。この現象を利用して、特定の色やイメージを強調することで注意をひき、ブランドのイメージの強化することが可能です。また、ターゲット層の興味関心に合わせたキーワードを使用することでも、広告の効果を高められます。たとえば、健康志向の消費者をターゲットにする場合「ヘルシー」や「健康」といったキーワードを強調することで、商品への関心が高まるなどの効果が期待できます。

プライベート:自己実現の促進

プライベートの要素は多岐に渡るものの、この記事では「自己実現」という項目でまとめています。皆さんも次のような願望を持たれたことはあるのではないでしょうか?

プライベートにおける願望

・この会社に入りたい、この大学に進学したい
・海外の人とも英語でカッコよく会話できるようになりたい
・営業成績で一番になりたい
・副業で本業以上に稼げるようになりたい
・仕事とプライベートをもっと両立できるようになりたい
・将来は海外に移住したい

上記のような願望を抱くとき、その関連情報に目が止まりやすくなりますよね。それは言い換えると理想の実現に向けて脳が情報を集めてくれようとしているわけです。

私も、本業の仕事は好きですが、多様な働き方ができるようになった今だからこそ、個人としても価値提供できるような人材になりたいと思い、この「人生コンパス」の執筆やその他の副業にも取り組んでいます。このような考えになったときから、「副業」や「独立」「フリーランス」といったようなキーワードにより一層意識が向くようになりました。

理想の自分を思い描く時、ビジョンボードや理想像を言語化したものを部屋に飾っておくとその願望が実現しやすくなるといわれていますが、それはこのカラーバス効果により理想の自分を実現するための情報に目が止まりやすくなるからです

ぜひ、このカラーバス効果を用いて、自分の理想像にアプローチしてみてください。

カラーバス効果の注意点

カラーバス効果は、特定の情報に意識を向けることで多くのメリットが得られる一方、特定のバイアスが働くことで以下のようなデメリットも存在します。デメリットも認識した上で、有効活用ができるように意識してみてください。

デメリット具体例
ネガティブな情報を引き寄せる健康に不安を感じていると、病気に関する情報が目に入りやすくなり、過度に心配して心身の健康を損なう恐れがある。 など
間違った情報収集や判断を招く確証バイアスが働くと、自分の信念を裏付ける情報ばかりを重視し、誤った情報を信じ込むリスクが高まる。その結果、間違った判断につながる可能性がある。 など

最後に

この記事ではカラーバス効果についてまとめました。ビジネスシーン、プライベート問わず、成果に繋げたり、自己実現を目指すために有用な心理現象なので、ぜひこの瞬間から活用してみてください。

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